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自叙伝『세상에 너를 소리쳐 ~世界に君を叫べ~』 を紹介するブログ
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                         最高本能 スンリ #2

~井の中の蛙 己を自覚する

意欲的に出発した放送出演であったのに、何ヶ月か過ぎる頃そろそろ大変になり始めた。

光州(クァンジュ)とソウルを行き来する生活に体力的に限界が来たものも問題だったが、

さらに大きな問題は自信喪失だった。

 

光州では舞台を掌握して名を知らした僕だったが、全国から集まった数多くの子供たちの間で

はそれこそ【井の中の蛙】に過ぎなかった。 何一つ不足しない事がなかった。 自信があった

踊りまでも中途半端で幼稚であるとみられた。 特に歌実力は最悪だった。 以前まで踊りだけ

踊っただろう。 歌は正式に練習してみたことがないという事実を考慮するとしても聞き入れる

のが難しいほどであった。

 

塾にも通って歌と踊りを習いたかったが、光州とソウルを行き来することだけで時間がギリ

ギリだった。 結局私が選んだ方法は自習。ピ、セブンなど好む歌手の舞台を全部録画して暇が

できるごとに見た。歌、踊りだけでなくジェスチャーや表情、衣装まで細かく見回してノート

に記録した。『模倣は創造の母』だという。 まだ僕だけの色を出すことができなかったので、

僕は尊敬する歌手らを模倣することにしたのだ。

 

だがそのように練習しても実力はなかなか上がらなかった。審査委員らの冷静な評価にも毎回

傷ついた。迷いが生じた。 僕がなぜこのプログラムに出演しているのか?自らに問い直した。

事実、以前まで踊りが好きでダンスチームで活動しただけで、歌手になりたいという考えは

なかった。 ところがなぜ歌手を選ぶ放送に出て行ったのか? まともに悩みもしないで決定を

下した事にとても後悔した。単に有名になりたいという、むなしい夢に捕われた自分が情けな

いだけだった。『ひとまずやってみよう』という僕の長所であるはずの挑戦精神まで悔しかった。

 

結局、何ヶ月も持ちこたえることができなくて脱落してしまった。 すでに自分の実力の限界

を悟っていたのでそんなに衝撃的なことではなかった。 だが脱落の過程は傷に残った。

 

当時、障害者ファッションショーを助けるミッションが挑戦者らに与えられた。 ファッション

ショー準備過程にカメラが入り、選考委員に資料として提供されたのだ。 ところが何故こうなっ

たのか他の人らは仕事をしているのに僕だけが一人で寝ている様子に編集されていた。

夜明けにバスに乗ってソウルにやって来る為に、疲れたあげくうっかり寝てしまったは事実だ

った。 だが本当に少しの間うとうとしただけで残り時間の間はずっと熱心に仕事をしていたの

に、ただ寝ている姿だけ放送されるとは・・・。審査委員に『あれは面白味のために編集され

ただけ、僕は本当に熱心に仕事をした。』と主張したが、それさえも弁解と聞こえた形だ。

実力も実力だったが、それが決定的な理由になって脱落の苦汁を飲むことになった。

 

悔しさも人一倍だったが、光州に帰るとより大きい痛みが待っていた。 いつの間にか僕は友人

らの笑いものに転落していた。『歌もできない奴がふざけて脱落したって?』という皮肉に

苦しめられなければならなかった。 本当にその時の衝撃というは今でも忘れることができない。

僕がそんなに思わしくない奴なのかと思ったし、いったい何のためにこういう無視を受けるのか

理解することはできなかった。 他の人でもなくて友人と言っていたやつらが胸に釘をさすとは。

 

それでも友人らは良い。 最小限そいつらには『やめておけ』という忠告にはなたのだから。

はなはだしきは先生までもが僕を呼んでこういう話をされた。 『スンヒョン、どう見ても歌は

君の道ではないようだ。とても無理だよ。別の道を探してみたらどうなの?』

 

生まれて初めて空が崩れるという感じが何か分かりそうだった。とても腹が立って狂いそう

だった。僕がやっとこの程度人間であるとは、何でもよくやり遂げることができると信じたと

いう話だ。家への帰り道、わびしさに思わず涙があふれた。 赤ん坊のように『わあわあ』声

まで出して泣いた。 もしかしたら今までの人生で最も多い涙を流したその日、決心した。

『今日この涙を流すようにした人々に堂々と見せるのだ。僕がそんなに思わしくない奴でない

という事実を!』

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